やっぱり美味しい方がいい!

食品を食べる上で、直接的な喜びはやっぱり美味しさではないかと思います。

その、美味しさにも4つの感じ方があります。

1、生理的美味しさ

2、情報に基づく美味しさ

3、文化に基づく美味しさ

4、報酬系に訴える美味しさ

です。

まず、1の生理的美味しさとは、お腹がすいてどうしようもない時とか喉が渇いてどうしようもない時など、生理的欲求により食品を欲する状態です。

よくアスリートの間では「補給」とかいいますよね。食を楽しむというより必要だからとる。お腹がすいていれば、多少まずいものでも美味しく感じるし、喉が乾けば水が一番美味しいと感じます。

2の情報に基づく美味しさとは、簡単に言うと「美味しく感じる」「美味しく思ってしまう」という類です。もちろん本当に美味しいものもありますが、行列ができているラーメン屋に並んで食べたら美味しく感じるとか、SNSや食べログのようなインターネットでの評判で美味しく感じる。テレビで紹介されたなど、味本来の要素の他に情報が乗るのることでより美味しく感じるというものがあります。

3の文化に基づくおいしさとは、特産品その土地ならではの美味しさです。

うどん業界だと「讃岐うどん」何て言うのは文化ですよね。もちろん美味しいのですが、全てのお店が同じ味ではありません。しかし「讃岐うどんっておいしいよね〜」というように、1件1件のお店でなくその文化を美味しいと捉えているのです。

和食も日本に根付いた食生活で、海外の方からするとヘルシーだと捉えられています。日本人が長寿で比較的スマートな方が多いというのもあるとおもいます。

4の報酬系に訴える美味しさとは、簡単に言うと麻薬のようなものです。本当の麻薬はダメですが日常の食品でこれに該当するのが「油(脂)」です。ハイカロリーであまり摂取してはいけないとわかっていながらもついつい食べてしまう。「油に砂糖」「油に塩」美味しいですよね〜。心当たりがある方も多いと思います。

と言う私もその一人です。ドーナツやポテトチップスは止まらなくなりますもんね。

それを食べたいがためにトレーニングして動き回っていると言ってもいいくらいです。

しかし、この報酬系の「油」に置き換わるヘルシーなものもあります。それが「出汁」です。

出汁はグルタミン酸とイノシン酸を合わせたもので、体にも良いですしローカロリーです。

料理においてはNaClに置き換わるものでもあることがわかっています。

さて、先日のブログで味の5原則を書きました。

甘味

塩味

酸味

苦味

旨味

です。

しかし、この中で本来は甘味、塩味、酸味、苦味の4つだったようです。

しかし日本人の尽力により「旨味」が加わったのです。

英語表記でも「Umami」というそうです。

出汁文化の日本人ならではですね!

上記に書いた味を感知する場所は、基本「舌」です。

ある情報では、舌の場所によって感じる味が違う、と言うような事を聞いたことがある方もいると思います。舌先は甘みで、、、なんて感じです。

実際は全ての味をした全体で感じることができるようです。

ただしその感じ方に違いがあり、人間が喜ぶ味を先の方で、受け入れたくない味を奥の方でより強く感じるのだそうです。

やはり甘味は舌先「茸状乳頭(じじょうにゅうとう)」で強く感じます。

その次が塩味です。その奥が酸味で一番奥が苦味です。

では旨味はといいますと、舌の両側面です。「糸状乳頭」と言う場所です。

なぜ舌は味を感知し分けることができるのか!と言うメカニズムは長くなるし難しいので割愛しますが、理由としては、体に毒となるものを感知するためだそうです。

甘味を感知する受容体は3種類です。しかし苦味を感知する受容体は現在見つかっているだけで50種ほどあります。それほど繊細に感知しないのは体に毒を入れてはいけないからでしょうね。

と言うことで味については長くなるのでまた次回、よろしくお願いいたします!

目で見て楽しむ食品達

食品には栄養補給という目的のほかに、感覚機能としての側面もあります。

感覚機能とは色、味、香り、テクスチャ(歯ざわり、舌触り)を楽しむということです。

それを楽しむことで社交やコミュニケーションツールとしての意味合いもあります。

まずは色です。

ビタミンの項目で炭素の二重結合が規則的にある状態が多くなると色がつくと教えていただきました。(共役二重結合)

食品の色に関してはその構造がけっこう働くようです。

自然界では植物系が色を持っていて、動物系の色というとヘモグロビンとミオグロビンくらいだそうです。動物に色がつくのは植物の色素を取り入れてつくのだそうです。

皆さん、ポリフェノールをご存知ですか?大体の方は聞いたことがあって、体に良いと認識されていると思います。

このポリフェノールは

「分子内にフェノール性OHがたくさんある群」ということでたくさんの意味の「ポリ」を使ってポリフェノールといわれます。では「フェノール製OHって??」となると構造式を書かなくてはいけなくなるので、割愛します。

まー数分聞いただけではわからないです。すいません。

アントシアニンという言葉も聞いたことがあると思います。

これは花の色の成分です。

ナスの皮の色はナスニンです。酸性で安定するのでお酢につけることが多いです。

動物系の色素であるヘモグロビンとミオグロビンは、血液と筋肉の色ですね。

ヘモグロビンのほうが酸素を運ぶヘム構造といわれる構造を4分子持っていて、ミオグロビンの4倍です。だから血液のほうが体内に酸素を運ぶ能力が高いのです。

色のことを勉強すすと、確かにテーブルの上に色鮮やかな食事が並ぶ際、その色って植物だよな、と思います。飲料も植物由来のものは鮮やかな色だったりします。

あれ!?卵の黄身って黄色だよな~、あの色って動物性じゃないの??

と疑問に思いますよね。

卵黄の色は鶏の餌の色に関係しているのです。

多くはとうもろこしを中心とした飼料を食べているので黄色です。で、黄色が濃くなるのは、濃い色のなるような餌を与えているのです。栄養価とは関係ありません。

卵の色には脂溶性のビタミンの色が移りやすいので、一般的にはカロチノイドという成分の色によって変わってきます。

もちろん色が濃い卵で栄養価が高いものもありますが、色が濃い=栄養価が高いというわけではないということを知っていれば、惑わされずにすみますね。

ということで、色というのは美味しさや健康そうなイメージまでも作り出す大事な食品の要素なのでした。

ミネラル豊富って何が豊富なこと??

「ミナラル豊富!」

よく耳にし目にする言葉ですよね。

実際麦屋でも天然水を表現するときに、こう書いていました。

ちゃんと勉強するとわかってくるもんです。

ミネラルとは酸素、炭素、水素、窒素以外の必要元素で、日本では「カルシウム、リン、カリウム、セレン、ナトリウム、塩素、マグネシウム、鉄、マンガン、銅、ヨード、コバルト、亜鉛」が対象とされています。

体内では生成できないので食品など体外から摂取しなくてはいけません。

この中でもっとも多いのはカルシウムです。カルシウムは不足すると死にいたります。

しかしカルシウム不足で死にいたる以前に人間は寿命を向かえるようです。

それは、カルシウムが体のあちこちに蓄積されていて、不足しても蓄積分が出て補うようになっているからです。

代表的な場所は骨や歯です。

近年骨粗鬆症なんて言葉を聞きますが、これは人間の寿命が延びすぎたために起こった症状だと受田教授はおっしゃっていました。

人間が誕生した頃には50年も生きなかったでしょう。しかし医学や生活様式の発達で80年以上生きることが普通になりました。

昔は骨に蓄積しているカルシウムを使うまでに寿命が来ていたけど、伸びてしまったので骨の中のカルシウムを仕方なく出しているといったメカニズムのようです。

これも面白い理論だなと思いました。

カルシウムが多く入っている食品はチーズや牛乳などの乳性品です。

その中でも牛乳が良いとされるのは、カルシウムの吸収に有利な「カゼイン」と言うたんぱく質があるからです。

カルシウムの含有量そのものも多いのですが、それよりもちゃんと体内に吸収してくれるかが重要なのです。

ナトリウムは、まー塩(NaCl)ですね。

欠乏すると熱中症になります。

ナトリウムは体内に蓄積できていないので、積極的に摂取する必要があります。

よくスポーツイベントなどで塩そのものや塩辛いものをおいておくのはこのためです。

アスリートは特に夏場は積極的に摂取しましょう!皆さんほど動いていたら高血圧の心配はなく、逆に熱中症になる心配のほうが多いと思います。

あと筋肉がつったりもします。

一般的には減塩がもてはやされていますが、あれは汗をかきにくい高齢者やインドア派、日ごろ運動しなくて仕事もディスクワークだといった方むけでしょう。

健康な体は、摂取したものをどんどんエネルギーや栄養として使いまた新鮮なものを摂取するという、積極的に体内を循環させることだと思います。

鉄分不足は貧血だと良く聞きますね。

お肉などに多く含まれていますので、ランなど路面からの刺激でヘモグロビンが破壊された後焼肉!というのはある意味理にかなっているのかなと思います。

鉄分は吸収されにくいミネラルですので、気にして摂取することをお勧めします。

四万十川の青のりなど海藻類にも鉄分が多く含まれていますので是非!

あと、お茶との相性が良くないようですので、鉄分をとろうとするときには水でとってください。

その他マンガン、銅、ヨード、コバルト、亜鉛は人体にも非常に微量しか検出されません。しかしそれがないといけないんだそうです。

酵素を作り出すのに必要なミネラルなんです。

 

あと、補足情報です。

以前うどん作りに高知でとれる天日塩を使ったり、製造依頼業者指定の海水塩を使ったりしてうどんを作ったこともあります。

しかしいつも使っている塩で作るより明らかにコシがなかったり、うどんとして美味しくなかったりしました。

「いいもの使ってるんやけどな~」

といろいろと模索していくと、天日塩に含まれるミネラルがうどんを作るうえで邪魔をしているという結論に至りました。特にカルシウムです。

カルシウムがうどんを作るうえで大事なグルテンの生成に影響を与え、うまく練り上げることが出来なかったのです。

それからは、自然塩でなるべく「NaCl」に近い成分のものを選んで使うようになりました。

必ずしも「ミネラル豊富」がいいとは限らないという一例ですね。

ペットが飲む水もミネラルウォーターより水道水が良いといいますもんね。

ミネラルウォーターに入っている成分マグネシウムやカルシウムがペット(特に猫)の尿道を詰まりやすくするんだそうです。

ほんと何事も適度に、そして適切にですね。

唐辛子辛さは体を温めるわけではない!?

この情報は本編の授業ではなく、昨日の土佐フードビジネスクリエイター(FBC)の総会&懇親会で、受田教授から立ち話の最中に教えていただいたことです。

辛いもの、特に唐辛子辛さやカレーの辛さを食べると、汗をかきますよね。

一般的にこれは体温があがって汗をかき、脂肪燃焼の効果があると思われています。僕もそうです。

しかし、

化学的なけんちからすれば、この唐辛子辛さ(カプサイシン)を摂取して発汗するのは、実際に体温が上がるわけではなく、受容体と結合して人間が体温が上がったと一瞬感じるからだそうです。

昨日のお話しでは、唐辛子の入ったけっこう辛いと感じる食品をとると、体は約30度下がったと認識する。すると外気が20度だとしても50度だと錯覚をし汗をかく。

しかし人間は汗をかくから体温が上がったと思い冷やそうとする。実際は体温が上がってないのに体を冷やそうとするから実際の体温もさがり、免疫力が低下する。

よって危ない!

ということでした。

ん~、なるほど!

世界で一番辛いとされる食品は、食べると死亡することから生物兵器などにも使われるようです。口に入れるだけではなく、粘膜がやられるそうです。

ちなみに、味の5原則には

甘味

塩味

酸味

苦味

旨味

があります。

辛味は入っていないのか!?という質問が当然出ますが、入っていないのだそうです。

辛味というのは味ではなく「刺激」ということになっているそうです。

先ほどの生物兵器の話を聞くと納得しますね。

ということは、唐辛子辛さを食べてダイエット!というのは危険なのではないか!?ということになります。

普通に食べているにはよいでしょうけど、ダイエット目的であればそれを食べた翌日運動したほうがよっぽどダイエットになるでしょう。楽して蓄えた脂肪を楽して落とそうなんて、そうは問屋がおろさないですよ!

ということで、書き留めてもいない立ち話でしたので、忘れないうちに書いておきました。

ビタミン!(その3)

さて、ビタミンの続きです。

ナイアシンというビタミンは別名ニコチン酸といいます。ニコチンと聞くとたばこですが、どうも関係ないようです。

成り立ちがニコチンから出来たようですが、その後ビタミンということになりビタミンB3ともいわれるようです。

このナイアシンはカツオに多く含まれているようです。あとはうるめいわしとか。

高知県人はけっこう摂取していることになりますね。

欠乏症になると口内炎などが起こるようです。ま、このあたりはほかのビタミンもそうでしょう。

さて最後にビタミンCです。

欠乏症になると壊血病になります。

欠陥の粘膜がやられる病気ですね。

ビタミンCは非常に水との愛称が良く、いろいろな食品の酸化防止剤としても使われています。

それは還元型ビタミンCであるアスコルビン酸だそうです。

この化学構造は(OH)を多く持っていることから「エンジオール」といわれるようです。

(OHがオールと言います)

食品では果物に多く入っていて、やはりレモン、そしてイチゴなどです。柑橘系は多いようですね。

あと動物性食品ではやっぱりレバーですね。ほんとレバーはビタミンの宝庫なんですね!

ここまでビタミンを書きましたが、そのほかのビタミンもあります。

授業では詳しく説明する時間のなかったビタミンB12とかは、不足すると慢性疲労や運動時の動機息切れにつながってくるそうです。

四万十川の青のりにも多く含まれているので、アスリートにはたくさん食べてほしいです。

昨日のFBC懇親会中の立ち話で教えていただきました。

あと、貝類にも多いようです。貝類を食べると滋養強壮なんていいますからね。

不足しがちなのは徹底したベジタリアンや高齢者などです。

ベジタリアンはビタミンB12を含む食材をとるチャンスがないんでしょうね。

何事にもバランスが大事ということです。

と、言うことでビタミンはここでまで。

次はミネラルです。

よく食品で「ミネラル豊富」なんていいますが、ミネラルの中の何が豊富なのかをもっと振り下げて説明できるといいですね。そういった意味でもミネラルっていっぱいあるんだ!ということがわたっかこの授業は非常に役に立ちました。

乞うご期待!